【OTが教える】老人ホーム選びで「失敗した」と後悔しない!プロが実践する見学時の質問・チェックリスト3選

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施設見学を控えているあなたへ。

施設見学はどこを見ればいいのかな…

本当にここでいいのだろうか…

という不安と、

早く決めたいけれど、失敗はしたくない

という焦りを感じているかもしれません。

ですが、安心してください。

ちゃりん
ちゃりん

こんにちは。OTちゃりんこと、作業療法士のちゃりんです。

OTちゃりんがここでお伝えするのは、施設の費用や設備といった目に見える情報だけではないです。

入居後も親御さんが「自分らしく、楽しく生活を続けられるか?」というOT流の視点です。

図:費用や設備だけで選ばず、“生活の質”も見るのがOT視点

この視点が抜けると、「入居後に親が老け込む」「職員対応に不安を感じる」といった「心の後悔」につながります。

この記事を読むと分かること
  • OT(作業療法士)視点で、施設の「生活の質」を見抜く具体的な方法
  • 単なる見学ではなく、OTちゃりん流の質問例を手にできる
  • 入居後に「失敗した」「後悔した」とならないための3つの明確な判断基準
  • 費用や医療、退去など、聞きにくいことも自信を持って確認できる基準

OTちゃりんが教える「失敗しづらい」ための3つのチェックリスト

この先でご紹介するのは、私がOTとして長年現場を見てきた経験に基づいた、「OTちゃりんが必ず確認する3つのチェックリスト」です。

あなたの不安を解消し、「自信」を持って入居の最終判断を下せるための具体的な判断基準の一つになれると嬉しいです。

チェックリスト1:「リハビリ室」より「生活リハ」の現場を見る

多くのご家族が施設見学で気にされるのが「リハビリ室の有無」です。

しかし、私、OTちゃりんから言わせてもらうと、週に数回のリハビリ訓練よりも、毎日の生活(活動)そのものがリハビリです。

ここで、私が見学で必ずチェックする「生活の視点」をひと目でまとめました。

図:リハビリ室より“日中の過ごし方”を見るのがOT視点

訓練室よりも「その人が心地よく過ごせる環境か」「職員が寄り添う姿勢があるか」という施設の雰囲気を見ることが何倍も重要です。

本当に良い施設は、一人ひとりのニーズを尊重し、穏やかな時間と活動的な時間を両方提供しています。

利用者さんの「日中の過ごし方」と「生きた表情」を見る(観察が命!)

介護施設に見学に行った際、一番最初に目に付くのは、利用者さんがどう過ごしているか、その「生きた表情」ではないでしょうか?

日中の活動内容を見たときに確認する質問例の内容をまとめました。

OT流チェックポイントチェックする行動(観察)狙い(何を読み取るか)
過ごし方の多様性テレビ、談笑、自室など、過ごし方に多様性があるか。本人が望む過ごし方が尊重されているか。
表情や雰囲気生き生きとしているか、楽しく過ごしているか、その表情や雰囲気を感じ取る。生きがいが維持されているか。
情報の把握度あの方は普段何をされていますか?」と質問してみる。職員が個々の情報を把握しているかを確認。

何か所か見ていくとなんとなく雰囲気がわかるようになると思います。

上記の内容を確認しながら、親御さんに合う雰囲気か確認してみるとよいかもしれません。

職員の「声のトーン」と「壁のない雰囲気」を見る(OTちゃりん流!)

「丁寧な言葉遣い」よりも大切なのは、心から利用者さんに寄り添っているかどうかです。

それが声のトーン雰囲気に必ず表れます。

OT流チェックポイントチェックする行動(観察)狙い(何を読み取るか)
声のトーンと伝え方トーンがきつすぎず、丁寧すぎず、優しさが伝わるトーンか。職員の心のゆとりと、利用者への愛情や尊敬があるか。
声をかけやすい雰囲気「壁がある」ように感じないか?フレンドリーで優しさが伝わるトーンか。信頼関係の築き方。困ったときに遠慮なく相談できる環境か。

丁寧な言葉がダメというわけではないですが、最も大切なのは、職員の利用者さんを理解しようとする姿勢です。

具体的には、以下の点に注目してみてください。

  • みんなが楽しく笑顔で過ごせているか?
  • 挨拶プラス一言、利用者さんに合わせた言葉をかけているか?

「環境と整理整頓」に違和感がないか?(雰囲気を見抜く!)

意外かもしれませんが、私、OTちゃりんも施設が整理整頓できているかは必ずチェックします。

隅々まで手が回っているかどうかは、職員の数や心のゆとり、施設の運営レベルを見抜けるからです。

利用者さんに接する時間はもちろん大切ですが、周りの環境も大切です。

もし、介護ばかりで周りの部分に手が回っていないとなると、職員人数が少ない可能性があります。

その結果自立度の高い人や手のかからない人が「ほっとかれる」可能性も出てくるかもしれません。

仕事もそうですが、周りが整っていると安心感がありますよね。

OT流チェックポイントチェックする行動(観察)狙い(何を読み取るか)
隅々まで行き届いた清掃利用者の目に入りにくい場所(隅、棚の上、トイレ)など、細かいところまで整理整頓され、不快な匂いがないか?施設の運営レベルと衛生意識。職員の心のゆとりを見抜く。

費用の透明性を確認する(質問で不安解消)

ここは、言われなくてもわかるかもしれませんが、今後の生活に大切な部分です。

提示されている金額プラスかかる部分はないのか、急に多くの請求がきて払えないという悲しい事態を避けるためにも、必ず確認しておきましょう。

OT流チェックポイント確認する質問狙い(何を読み取るか)
追加費用の確認「パンフレットの料金以外に、追加で発生しやすい費用(おむつ代、レク費、医療連携費など)は全てコミコミですか?具体的に月々いくらまで見込んでおけば安心ですか?」経済的な不安の解消。施設の誠実さ透明性を確認。

チェックリスト2:OTが問う!「その人らしい生活」を続けられる環境か?

図:親御さんの“好きなこと”が続けられるかを施設に確認するのがOT流

介護施設や老人ホームを見学する時にチェックしたい項目はたくさんありますが、私、OTちゃりんがここを最も大切にしてほしいと思っています。

それは、「親御さんの大切なこと、好きなことができる環境か?」という視点です。

皆さんは施設の前に、親御さんのことを知っていますか?

まず、皆さんに考えてみてほしいことがあります。

それは、「親御さんが何を大切にしていくのか」です。

もし直接話せないなら、「元気な時に何をしていた時が楽しそうにしていたのか」を考えてみてください。

また、もし訪問やデイサービスに通っていれば、その職員さんに「何をしているときや何の話をしているときが楽しそうなのか」情報収集しても良いかもしれません。

ちゃりん
ちゃりん

意外に家族より他人の方がそういうこと知ってることが多いよ

親の好きなことや大切にしていることを知っていると、施設選びはグッと楽になりますよ。

親の「多様なニーズ」を施設が受け入れてくれるか?

親御さんが大切にしていることが分かったら、施設がその「多様なニーズ」をどこまで受け入れてくれるか、具体的な質問で確認しましょう。

単なるレクリエーションではなく、親の生きがいに直結する活動について聞くのがOTちゃりん流です。

その人にとって必要な「ケア」と「活動」の継続性

OT流チェックポイント質問の具体例狙い(何を読み取るか)
医療的・難病ケア難病や重症の場合、「医療的なケアはどこまで可能か」「進行性であれば日常の細かい観察をしてもらえますか?」専門的な状況をどこまで理解し、対応してくれるか。
活動の自由趣味のゲームやパソコンをしたい場合、「Wi-Fi環境は整っていますか?」ギャンブルや競い合う活動は可能ですか?個人の自由生きがいが尊重されているか。
外出の自由外出が好きな場合、「外出活動があるか?」または「ヘルパーを入れて外出しても良いか?」社会との繋がりを維持し、行動が制限されないか。

ぼーっとしている親御さんでも、ギャンブルや競い合う活動をするとピカッと表情が変わる人もいます。

上に書いたもの以外にも好きなことはたくさんあると思います。

「親御さんの好きなことを知っている」と、その活動を許容してくれる環境を選ぶことができるのです。

まずは聞いてみると、「実はこういう活動をしていますよ〜」と教えてくれるかもしれません。

チェックリスト3:環境で測る!生活の継続性と退去不安の解消

ここのチェックリストは、読者の方が最も後悔したくないと願う不安の部分です。

親御さんの体の状況が変わったとき、そして万が一の緊急時に、施設がどこまで責任を持ってサポートしてくれるか、そして住み続けられる保証があるかを明確にするためのものです。

医療処置の対応範囲と緊急時の家族の負担(質問で安心感を得る)

体調が悪くなったらどうなるの?

夜中に体調が悪くなったらどうなる?

という不安を解消するために、施設の対応能力と家族の役割を明確にしておきましょう。

OT流チェックポイント確認する質問狙い(何を読み取るか)
医療処置の対応範囲「今後、医療依存度(例:インスリン、在宅酸素など)が上がった場合、どこまで対応可能ですか?対応できない場合、どのような連携体制を取っていますか?」身体状況の変化への備え。入居後に専門的な処置が必要になった際の安心感。
緊急時と家族の負担夜間の急変や緊急時は、まず施設がどこまで対応しますか?家族を呼び出されるのは、どのような状況ですか?」読者(介護者)の心身の負担軽減と、施設の責任範囲の確認。

「退去」の条件を明確にし、安心感を保証する

「せっかく入居したのに追い出されたらどうしよう…」という不安は、施設検討を考えた時に無くしておきたい、最も解消すべき点です。

OT流チェックポイント確認する質問狙い(何を読み取るか)
退去条件と過去事例要介護度が上がったり、認知症が進行したケースで、過去に退去になった事例具体的な退去条件を明確に教えてください。」何かあった時のために保証の確認。最悪のケースでも安心して生活を続けられるか。

まとめ:「後悔」は「自信」に変わります

この度は、OTちゃりん流の失敗しないための3つのチェックリストをご覧いただき、ありがとうございました。

施設見学は、ただ設備や費用を見るだけの時間ではありません。

このチェックリストを通じて、あなたは「その人らしい生活が守られるか」「将来の不安が解消されるか」という、OTちゃりん流の明確な判断基準を持てたと思います。

施設検討は、親不孝でも、親を捨てることでもありません。

あなたは、介護疲れから逃げず、親御さんのより良い生活と未来を選ぶという、愛情深い行動を起こしたのです。

もう、不安や罪悪感を抱える必要はありません。

少しでも老人ホーム選びで何かヒントになれば嬉しいです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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